相対的に物を見る目
絶対的に物を見る目
二つに一つを選べと言われたら、どちらを選ぶだろう?
一般的に、良いとされている絶対音感には、実は最大の欠陥がある。
相対音感
・原曲とキーが変わっても同じように楽しむことができる。
絶対音感
・原曲とキーが変わると違和感を感じてしまう。
(楽しむことができないことがある。)
幼少期に音符を浴び、それが記憶に刷り込まれると、音階を覚えてしまう。
「ド」が鳴れば、「あ、ドだな。」と体が反応する。
ところが、「ド」の役割というのは、曲のキーによって12通り(白鍵盤と黒鍵を足した数)に変化する。
絶対音感が強いと、その変化に耐えることができなくなってしまう。
それを回避するために、相対音感がある。
相対音感が感じるのは、音符の「音階」ではなく音符の「音階の差」なのだ。
音階が分からなくても、音符の関係性だけで音楽を感じることができる。これによって、どんなキーでも音楽を楽しめる。
また、ノイズなど本来音階を付与されていない「飾り」は音階の外においておくこともできる。これは相対音感の特権だ。
きっと、相対的にものをとらえられるという人間の本質が、ここにもあるのだろう。