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大滝詠一さんに聞いた話(音楽の楽しみ方について)

みなさんは、音楽を聴くとき、どのように聴くでしょう?
実は、音楽の聴き方には、いくつかの種類があるそうなんですよ。

料理に例えると分かりやすいそうです。
たとえば、デザートと前菜は違う楽しみ方をします。
杏仁豆腐と、きくらげの冷菜では違いますよね。
たとえば、すた丼とフランス料理のコースは、全然違います。
同じ美味しいものでも、美味しさのベクトルが違いますね。

それと同じように、音楽にもベクトルがあるそうです。
「しみる」音楽から「フレッシュな」音楽、「ぼーっとする」音楽まで。
大滝さんは、しみる音楽をやっているような音楽をやっている感じがします。

「フレッシュな音楽」といえば、たとえばDaftpunkのようなものだとしましょう。
それと、「しみる音楽」である大滝さんの曲を比べることはできません。
どっちが優れているということではないのです。
それは、杏仁豆腐ときくらげの冷菜を食べ比べして優劣を決めているようなもの。

大滝さんは、色々な料理の味を分かった方が楽しい、と言いました。
また、その逆で、たとえば和食一筋の人にしか見えない景色もあるかもしれません。

ま、大滝さんに聞いたんじゃなくて、自分で思った話なんですけどね。

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コードの見つけ方・“ド”という音に対してつけられるコード(転載)

http://blog.livedoor.jp/transmiles/archives/50797689.html より転載

特に、「◆3:そのメロディーを何度の音として響かせるか
メロディーをコードトーン(R・3・5・6・b7・M7)にするのか
テンションにするのか(9・#11・13)を考えます。」が参考になりました。

———–以下転載————-
私ではないのですが友人が曲を作るにあたり困っていることがあります。
私はギターのことは全く分からないのですが彼の質問を代わりに私が質問いたします。
質問内容は、1つの音に対して何種類のコードがあるのか。
そのコードの見つけ方が知りたいようです。

うまく言えないのですが、例えば、“ド”という音に対してつけられるコードが
何種類かあるみたいでそれが知りたいようです。

理論をあまり知らないようなので
ネットやらでいろいろ調べては見ましたが、
よくわからないって感じです。。。。

ずーと調べていたけれど全く分からなくて本当に困っています。
なんでもいいので教えていただければ幸いです。
お忙しいとは思いますがよろしくお願いいたします。

chikoさんへ

こんちには。トランスマイルスの滝田です。
すごく楽しい質問なので答えるのがうれしいです。
作曲・アレンジについては、僕も独学なのですが、自分の中にある
知識をちょっとまとめてみますね。
chikoさんの友人が問題を感じる場面は
作曲していて、メロディーが先に出てきて
それにコードをつけたいという場面ですよね。
作曲していて、メロディーにコードをつける場合、
ぼくは3つくらいのことを考えています。

1:そのメロディーにどういう背景を描きたいか
2:コード進行の前後の流れや機能
3:そのメロディーを何度の音として響かせるか

 

◆1:メロディーで伝えたいこと

たとえば、同じ、ドレミというメロディーでも
自分が思い描いている情景が明るければメジャーのコード
悲しいのであればマイナーのコード
という風にコードのタイプを選択します。

あと、オシャレにしたいのか、力強くしたいのかというのも
コードタイプの選択に関わってくると思います。
(3和音か4和音かという選択)
メロディーの持っている雰囲気が明るくても暗くても
自分が伝えたいことを基準にコード進行を選びます。

(メロディーがメジャースケールでも、マイナーのコードをつけたり
メロディーがマイナースケールでも、メジャーのコードをつけたり
することができると思います。)

 

◆2:コード進行の流れ
コード進行の流れのことも考えます。
・構成の頭のメロディーにコードをつける場合
メロディーをつける部分がどのパートなのかにもよりますが
例えば、いま考えているメロディーが、その構成の頭の場合…
たとえば、Aメロの頭の場合、伝えたい情景などを考えて
けっこう自由に発想できます。
・構成の途中のメロディーにコードをつける場合

そのメロディーがAメロの3小節目とかの場合、つまり
前後にコードがある場合、やっぱり前後のコードとの関係を見て
コードをつけます。

調性やダイアトニックコードや機能というのを意識するかもしれないし
ロック的にパワーコードでわりかし自由
(モード的というか感覚的というか)
につけるのかもしれませんがとりあえず、流れを意識します。

・構成の最後あたりのメロディーにコードをつける場合
あとは、そのメロディーがAメロの最後あたりの場合
次の、たとえば、Bメロとのつながりを考えてコードをつけます。

Bメロにドミナント進行するのか、
転調するのか
自然にピボットコードなどを使って流れていくのか
突然転調させるようにコードをつけるのか

その辺でもコードの種類・進行が変わってくると思います。

 

◆3:そのメロディーを何度の音として響かせるか

個人的にはこの作業が大好きです。
例えばメジャー系のコードなら、
メロディーをコードトーン(R・3・5・6・b7・M7)にするのか
テンションにするのか(9・#11・13)を考えます。

(7thコードならb9#9b13にしてもアリかもしれませんね)
マイナー系のコードなら
メロディーをコードトーン(R・b3・5・b7・M7)
(M7はきわどいと思うけど)にするか
テンションにするか(9・11・13)を考えます。

 

◆まとめ
以上の1から3をいったりきたり考えながら
コードをつけます。この作業ってけっこう楽しいです。

セリフに対してその物語の背景を描くというイメージで
僕は作業してます。
最近思うのは、どんなメロディーであっても
背景の描き方一つで、輝いたりくすんだりしてしまうんだな
ということです。
できるだけメロディーを活かしてあげれるようなコードを
つけてあげれるといいですよね。
作曲の部分で大事なのはやっぱり、自分の持っている感覚だと思います。
音楽理論を知らなくてよい曲がかける人はかけると思います
(だれか助けてくれる人とか形にする方法を知っていれば)

そのつぎに、こういうのも技術なので
目の前にあるメロディーをどう料理するかというバリエーションを
増やすには、音楽理論をある程度知っておいたほうが
やっぱりいいなと思います。

 

あと、すごく大事だと思うのが、自分の好きなアーティストの
コードとメロディーの関係に注目することだと思います。
たとえば、僕が椎名林檎さんの曲を聴いてかっこいいと思ったとします。

そしたら、ただかっこいいなーで終わるのではなく、

「あ、そうか、このメロディーがオシャレに響くのは
M7thのコードに対して9thの音がメロディーだからかー」

とか、富田恵一さんの曲を聴いて

「なるほど、一つのコードを4つに分解しちゃうわけか!」

という風に分析しておくと、自分が作る側に回ったときも
自然とそういうことができるようになると思います。
音楽理論だけを学ぶと、それは無味簡素な面白みの無いもののように
感じれますが、それは自分の好きな音楽の暗号を解き明かすための
解読器みたいな役割をしてくれるんじゃないかなーと最近思います。

 

という感じです。
お互い、いいメロディーといいコードといいリズムが
取り出せるといいですね。
ps:メロディーの持っているリズムってけっこう重要だと思います。
ではでは

滝田より
——転載おわり——-